【ビジネス】嫌われる勇気

嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え
著者:新井 一 / 出版:ダイヤモンド社

おすすめ度:★★★☆☆

人間関係に疲れた方や、悩みを持っている方、自分は不幸だと思っている方は、参考として一度読んでみてもよい本ではないかと思います。
アドラーの心理学を極めた哲学者と、悩みを抱える青年との対話形式となっており、ストーリーを読んでいくうちに理解できるような仕組みになっています。

今回の本はこちら → 「嫌われる勇気

アドラーの心理学とは

アドラーは、フロイト、ユングと並び「心理学三大巨匠」と称される人です。

アドラーの心理学

どうすれば人は幸せに生きることができるのか

上記の哲学的な問いに対し、ストーリーは展開されていきます。

人は変われる、世界はシンプルである
誰もが幸福になれる

幸せに感じないのは、あなた自身の考え方に問題があると述べられています。

「過去の経験、出来事にどう味付けするかで、いま、現在のあり方は決まる」とのことです。

管理人
管理人

過去の出来事を自分のなかで「●●」と意味づけをしてしまう。

それにより、今の感情や行動が引き起こされている。

私はつい最近まで「釣り」が嫌いでした。

それはこどものころ、親と釣りにいった際、針をなくして親に怒られました。その時に「釣りは怒られる=つまらない」と自分で意味づけしたので、「釣りが嫌い」という感情が引き起こされていた状態だったということですね。

幸せになるためには

皆さんは、今、幸せですか?

もしも幸せを実感できずにいるのであれば、「このまま」でいいはずがない。
立ち止まることなく、一歩前に踏み出さないといけない
 と述べられています。

大切なのはなにが与えられているかではなく、与えられたものをどう使うかである

この本では、人生における思考や行動の傾向を「ライフスタイル」と定義しています。

このライフスタイルは、自分で自分のライフスタイルを選んでおり、先天的に与えられてたものではない、とのことです。

幸せに感じていない方は、「これをやってもどうせできないし」とか、「年齢的にしんどいからやめとこう」とか、消極的に考えてしまう「ライフスタイル」を自分で選択しているのです。

ここで重要なのは
ライフスタイルは自分で選択したもの→再び自分で選びなおすことも可能であるということ
つまり、「変わることができる」ということです。

あなたが変われないでいるのは、自らに対して「変わらない」という決心を下しているから

人は「このままのわたし」でいることのほうが楽(らく)であり、安心です。

だから安心ではなくなる可能性を感じてしまい、変わろうとしないようです。
このままだったら、今までの経験から推測ができ、ある程度は問題ないので、少し不便で不自由だけど楽でいようと考えるのではないでしょうか。

そりゃあ変わるのは大変なパワーがいる。このままでもあまり問題なければ、敢えて大変な変化をしたくない。

でも「幸せですか?」と聞かれて、自信をもって「はい」と答えられるようになりたい。より幸せに感じたいな。

変わるには「幸せになる勇気」が必要です。

これまでの人生になにがあったとしても、今後の人生をどう生きるかについてはなんの影響もない、と述べられています。

勇気をもって一歩を踏み出しましょう。

嫌われる勇気とは

人の悩みは以下であると、この本では述べられています。

人間の悩みは、すべて対人関係の悩み

対人関係によって、あらゆる悩みが発生します。

対人関係の軸に「競争」があると、人は対人関係の悩みから逃れられず、不幸から逃げることができない、と説明されています。

ここで、アドラー心理学では「承認欲求を否定」しています。

「ほめてもらいたい、認めてもらいたい」が目的にあると、他者のために自分を犠牲にした人生になってしまい、それは「本当の自分」ではないと警笛を鳴らしています。

そのためには、自分の信じる最善の道を選ぶことが必要となり、「他者のため」ではなく「自分のため」に、選択することです。

自分とは、他者から嫌われることである

自らの方針に従って生きることで、他者から嫌われることを恐れないように、と述べています。

ただし、この言葉は、「悪行をしなさい」や「人から嫌われることをしなさい」と説いているのではありませんので、ご注意ください。

自分の信念や理想像・どうあるべきかに対し、誠実に・正直に行動する、ということです。

幸せになるために欠かせない3つのキーワードが説明されています。

自己受容

自分をありのままに受け入れる。出来ないことを出来ないと認め、受け入れる
その上で、「出来るようになるにはどうすればいいのか?」「出来ない上でどうすべきなのか?」など、前を向いて考えること。

他者信頼

他者を無条件で信頼すること。「信用」ではない。
「信用」とは様々な条件がある上で信じることなので、信頼とは異なることに注意。
他者信頼は「自分の」課題であるので、その結果裏切るか裏切らないかは「相手の」課題。
自分は自分の課題を全力で行い、他者には一切介入しないこと。

他者貢献

仲間である他者に対し、なんらか働きかける・貢献しようとすること
わたしが他者になにをできるかを考え、実践していく

幸福とは、貢献感である

誰かの役に立っていると実感できれば、貢献感を得て、幸せに感じます。承認欲求によって得られた貢献感は、他者への貢献はあるが、「他者のため」がメインになっているので、本当の自分ではない。「自分のため」を考えて、他者に貢献することが重要。

「他者なのか」「自分なのか」が判断できるかな…奥が深すぎて、言葉では理解できるけどなかなか難しい

まとめ

「人は幸せになれる」というテーマで、なぜ人は幸せに感じないのか、幸せを感じるにはどういうステップが必要なのか、他者との関わり合い方について、学ぶことができました。

伝えたいことは理解できましたが、なかなか実践するのは難しいかと思います。

私は、「自分のため」「他者のため」をうまく判断することが、まだまだできないと思います。
そのため、まずは「自分と他者のため」に貢献できるように判断・行動を心掛けようと思います。

今回の本はこちら → 「嫌われる勇気


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